The detection of e-antigen and e-antibody by the radioimmunoassay (Dainabot Co., Ltd.) was investigated and it was compared with the immunodiffusion (ID) method

Abstract
Radioimmunoassay (RIA)によるe抗原・e抗体の検出(Dainabot社製)をHBVキャリアーについて検討するとともに免疫拡散(ID)法との比較検討を行なつた.1) HBVキャリァーはRIA法によると,86%がe抗原,e抗体何れかが陽性と判定され,両者陰性例は5%,判定保留例は9%であった.2) 明らかなe抗原・e抗体共存例は774例中3例にみられたにこ過ぎなかったが,判定保留例のなかには両者共存例と考えられる例が認められた.3) 両者陰性例,判定保留例は無症候性キャリアーに最も少なく,ついで慢性肝炎.肝硬変に多く,肝細胞癌で最も多かった.これは,e抗原価の低い例および両者共存例がこの順に多いためと考えられた.4) ID法の陽性例は1例を除き,RIA法と一致した.また,RIA法によるe抗原陽性例の42%,e抗体陽性例の51%がID法で陰性であった.これはID法に比ベて,RIA法の方が検出感度が高いことを示しているといえる.