Synthesis and Properties of Poly (vinyl chloride) Containing N-MethylN-carboxymethyl Dithiocarbamate Group

Abstract

少量の水を含むジメチルホルムアミド中, 40～60℃ で, ポリ塩化ビニル(PVC)にN-メチル-N-カルボキシメチルジチオカルバミン酸ナトリウム(SDC)を反応させ約10%の-S-CS-N(CH₃)CH₂COONa基をもつポリマー(PSDC)を得た。臭化エチルとSDCとの反応では,エチルメルカプタンを発生する他,ジチオカルボキシル基,カルボキシル基ともにエステル化された化合物が単離され, PSDCの正しいモデル化合物は得られなかった。PSDCがAg⁺,Cu²⁺と反応し,-S-CS-N(CH₃)CH₂COONa基1molに対し, それぞれ2g当量のAg,Cuを結合した錯体を形成することを推論した。PSDCフィルムは, 米照射, 金属イオン処理により不溶化し,水に対する濡れが向上し,また気体透過性が減少する性質を示した。