The Direct Reaction between β-Haloketones and Tin Foil

Abstract
本研究は直接反応法により,カルボニル基をもつ有機スズ化合物を合成する事を目的としたものである。β-ハロケトンはスズはくと少量の添加剤(特にMg)の存在下で加熱することにより,容易にスズはくと反応して,有機スズ化合物をつくる。反応生成物のうち,結晶として析出した化合物について分析した結果,これらの結晶化合物は,X2Sn(CR2'CH2COR)2型の有機スズジハロゲン化物である事がみとめられた。今回本方法によって合成単離された13個の新化合物について,それらの合成反応の反応条件,添加剤効果又合成化合物の分析結果,物性,赤外スペクトルなどに検討を加え,さらにこれらの化合物の構造について考察を試みた。