Property of SiO2-Al2O3 Powders Prepared from Metal Alkoxide

Abstract
3Al2O3・2SiO2に相当するSi(OC2H5)4とAl(OC3H7i)3の混合物とpH=7.0-11.9のアンモニア水から得られるSiO2-Al2O3粉体の性質を調べた. 生成粉体の化学組成は反応条件によらず2Al2O3・SiO2に近くなった. pH=9.1以下の水で生成する粉体は約0.1μm以下の球状粒子からなる非晶質相であった. pH=10.0以上の水ではX線的にはAlの水酸化物が生成した. 非晶質粉体はIRスペクトルの解析より, Si(Al)O4 4面体とAlO6 8面体が不規則に酸素を介して結合した構造であると解釈された. 生成粉体は示差熱分析で980°-1005℃に発熱を示し, Al-Siスピネル相へ変化した. 1100℃, 1時間の加熱で生成するスピネル相の格子定数は7.894±0.003Åで, 粉体による差は小さかった. 非晶質のSiO2-Al2O3粉体を1200℃以上に加熱するとムライト化が急速に進行し, 高温においてはθ-及びα-アルミナの生成も認められた. ムライトのa軸長は加熱温度の上昇に伴い減少し, 低温で生成するムライトほどAl2O3に富む固溶体であることが示唆された. 熱処理粉体の平均粒径は1300℃までわずかに減少した後, 1400℃以上では急激な粒成長により増大し1600℃では約0.5μmとなった.