Abstract
水田土壌から分離した通性嫌気性菌と偏性嫌気性菌をBergey's manualに従がって類別化を行なった.通性嫌気性菌は未同定の菌株を含めて16菌群に,偏性嫌気性菌は8菌群に分かれた.通性嫌気性菌はE. freundii, A. aerogenes, Erwinia sp., A. hydrophila, Streptococcus sp., Staphylococcus sp., B. licheniformis, B. pumilus, B. cereus, B. circulans, B. polymyxaである.その他に紫色の色素を生成する菌群とグラム陽性桿菌の未同定の菌群がある.偏性嫌気性菌はCl. putrefaciens, Cl. lentoputrescens, Cl. cadaveris, Cl. indologenes, Cl. capitovale, Cl. tertium, Cl. bifermentansである.その他にグラム陽性桿菌の未同定の菌群がある. 通性嫌気性菌は糖発酵性であり,硝酸塩の還元を行なう菌株が多いが,偏性嫌気性菌は糖発酵性でなく,蛋白質分解性のClostridium属が多かった. 偏性嫌気性菌は酢酸や酪酸とともに,イソ酪酸やイソ吉草酸を生成した.