Abstract
純ゴム配合の加硫ゴムのアセトン抽出物から未変化の促進剤自身と, 促進剤から加硫反応中に変化して出来た生成物を, 既に報告した部分アセチル化ロ紙クロマトグラフ法を応用して検出した. チアゾール系の促進剤を用いた時は, DMとMの他にMZを主成分として得た, チアゾール系の中, スルフェンアミド促進剤はその構成成分てあるアミンも検出した. チウラム系促進剤TS, TTを使用した時は, TS, TTの他に主成分としてPZを得た. H,D,C等の促進剤を使用した時は, 各々の促進剤を検出した. 混合促進剤を使用した場合も, その構成成分であるもとの促進剤およびそれらからの生成物を検出した. 以上の結果から部分アセチル化ロ紙クロマトグラフ法は十分実用に供し得ることを認めた. またチアゾール系, チウラム系促進剤の場合は促進機構について重要な知見を得ることが出来た.