Preliminary Studies on the Feasibility of Microanalytic Measurement of Planktonic Populations

Abstract
1) 純粋培養した海産硅藻の一種Phaeodactylum tricornutumを用いて藻体中のクロロフィル量・RNA量・DNA量ならびに蛋白質量をそれぞれARoN, OGuR and RosEN, BuRToN, LoWRY et al. の方法によって測定し, それぞれの値を同調培養したChlorella ellipsoideaでの値と比較した (第1表). 2) 富栄養湖の自然水について上記4種の定量を同様に行ない, その結果をP. tricornutumのそれと比較した. RNA/蛋白質比は両者共ほぼ同様の値を示したが, DNA/蛋白質比は自然水の方がかなり高い値を, またクロロフィル/蛋白質比, クロロフィル/RNA比並びにRNA/DNA比は前記硅藻の方がかなり高い値を示した (第2表). 3) Ogur-Rosenの変法によるRNA定量値および藻体の付着したミリポア・ブイルターを直接分光光度計にかけて得たクロロフィル定量値との, 細胞乾量に対する関係をP. tricornutumについて求めたところ, 細胞量とRNA量との間にはほぼ直線関係を得たが, クロロフィル量と細胞量との関係は二つの直線部分に分れた (第1図). 4) 自然水域中でのプランクトン量の算定に対して上記4種の物質の定量がもつ意義に論及した.