Hypotensive effects of diltiazem hydrochloride in the normotensive, spontaneously hypertensive and renal hypertensive rats

Abstract
Diltiazemの降圧作用を正常血圧,自然発症高血圧および腎性高血圧ラットで検討した.ウレタン麻酔または無麻酔正常血圧ラットにdiltiazemを静脈内投与(0.1~3mg/kg)すると,用量依存的な降圧が認められた.また,麻酔ラットに十二脂腸内投与(1~50mg/kg)しても,血圧は用量依存的に低下した.心拍数は無麻酔下では増加したが,麻酔下では減少した.この無麻酔下でのdiltiazemによる心拍数増加作用はpropranololで抑制された.一方,自然発症高血圧ラットの血圧もdiltiazemの静脈内投与(0.03~1mg/kg)によって用量依存的に低下し,心拍数は増加した.また,経口投与によっても自然発症高血圧ラットの血圧は低下した.さらに,幼若自然発症高血圧ラットにおいて,加令とともに上昇する血圧はdiltiazem(30mg/kg/day,30日)の連続経口投与によって抑制された.腎性高血圧ラットにおいても,diltiazem(50mg/kg p.o.)は降圧作用を示した.一方,正常血圧ラットで,norepinephrineまたはangiotensin IIによる昇圧作用は血圧に影響しない用量のdiltiazemによって抑制された.