Ceramic humidity sensors. Microstructure and simulation of humidity sensitive characteristics.

Abstract
MaAl2O4素子およびMgFe2O4素子の微細構造と感湿特性の関係について検討した。また素子の細孔分布とKelvin式から感湿特性の理論計算を行ない実測値と比較検討した。素子の感湿特性は試料のレゆ出発原料や焼結条件によって大きく変化した。表面積および直径300Å 以下の細孔容積が多い素子ほど40%RH以下での低湿度領域で感湿特性が優れていることがわかった。しかし,アルコキシドから調製し1000℃,5時間焼結したMaAl2O4素子のように,表面積および細孔容積が大きくなると応答時間は長くなった。MgFe2O4素子のように,素子自身ある程度電子伝導が存在すると,感湿特性は微細構造と素子自身のインピーダンスに大きく依存した.センサー素子表面の吸着水の導電率は溶出イオンのために,CO2の溶解のみを考えた水の導電率8.20×10-7S・cm-1より大きな値を示すことがわかった。このことは,試料を煮沸した後の水の導電率の増加と,原子吸光法で水中のナトリウム含量の定量分析により確認できた。煮沸後の素子の感湿特性は,理論計算値とほぼ一致した。したがって,吸着水の導電率を考慮すると,素子の感湿特性は細孔分布とKelvin式を用いた理論計算により把握できると考えられる。